「消費意欲指数」とは、生活総研独自の調査パネル「生活発見パートナーズ」の対象者に、翌月の消費意欲を点数で表わしてもらったものです。「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、来月の消費意欲は何点ぐらいだと思いますか」という質問に対し、「来月は○○点ぐらい」という形で回答してもらっています。
「消費意欲指数」は、1993年4月から2011年3月まで毎月首都圏での調査を行ってきましたが、2011年5月より、全国47都道府県に地域を広げ、3ヵ月に1回調査する新しい「消費意欲指数」として生まれ変わりました。今後は、「スケール・ジャパン」の中で消費意欲指数を発表していきます。
- 2004年12月の消費意欲
57.0点 -
12月の消費意欲指数は先月から5.2ポイントの大幅な増加をし、2004年の最高値を記録しました。さらに、12月としても2001年以降で最高値となりました。この結果、2004年の消費意欲指数の平均値は52.3点となり、2000年以降続いていた年間平均値の減少がようやくストップしました。年間平均値の前年比増は5年振りのことです。
例年、12月は消費意欲が伸びる傾向がありますが、今回はその伸び率の大きさが目立ちました。11月の減少は、自然災害等を原因とする消費心理の萎縮で、一時的なものだったと思われます。ここのところ景気はやや足踏み状態という観測がありますが、今年6月からの指数の推移を見る限り、生活者の消費意欲は回復に向かいつつあるようです。
12月は男性、女性とも消費意欲指数が大きく増加し、2004年の最高値を記録しました。
男性は11月:48.1点→12月:51.6点と3.5ポイントUP、女性も11月:55.5点→12月:62.4点と6.9ポイントUPとなり、特に女性の増加幅が目立ちました。女性が62点以上の数値を記録したのは、2000年12月以来、48ヶ月ぶりのことです。
同時に調査をしている生活力点からも旺盛な消費意欲が伺えます。男性、女性ともに「日常的な小さな買い物」「中くらいな買い物」「大きな値の張る買い物」のいずれも2004年の最高、またはそれに近い数値となっています。特に「大きな買い物」は男性13.3点、女性15.1点と2002年5月以降で最高値となりました。大手企業の冬のボーナスが2年連続のプラスとなったことも、大型商品の購入意欲を牽引していると言えそうです。
- 2004年11月の消費意欲
51.8点 -
先月は3ヶ月ぶりの上昇で、年末にかけてさらなる上昇への期待が高まった消費意欲指数ですが、11月は先月から1.1ポイント減少し、51.8点となりました。
また、前年同月比でも0.8ポイント減少となり、これで6月以降、5ヶ月続いていた前年同月比越えもストップしました。この原因としては、調査時期に台風の上陸が重なった他、新潟地区の地震発生などがあり、自然災害による消費萎縮の心理的効果があったためと考えられます。これが一時的な減少に留まるかは、12月以降の消費意欲の結果を待って判断したいところです。
11月は男性、女性とも消費意欲が減少しました。
男性の消費意欲は10月:48.7点→11月:48.1点と0.6ポイントDOWN、女性も10月:57.1点→11月55.5点と1.6ポイントDOWNとなり、女性の減少幅が目立ちました。これは、台風・地震といった自然災害が、野菜の価格高騰や外出機会の減少といった身近な生活面にも直接的な影響をもたらしたため、女性の消費意欲は特に大きな影響を受けたものと思われます。
同時に調査している「生活力点」の中の買い物行動「日常的な小さな買い物に力を入れたい」の比率が、女性の場合24.9%と今年に入って2番目の低さになっている点からも、このことが裏付けられます。
- 2004年10月の消費意欲
52.9点 -
今月の消費意欲指数は、52.9点(先月51.3点から1.6ポイントUP)となりました。8月、9月と2ヶ月連続で消費意欲が低下しましたが、今月は3ヶ月ぶりに上昇し、7月に次いで今年2番目の高さとなりました。例年、10月から12月にかけては指数が上昇する傾向があり、今年の最高記録更新への期待が高まります。
また、前年同月比でも2.0ポイントの上昇で、6月以降5ヶ月連続で前年同月を上回りました。消費意欲は全体的に高位安定を維持していると言えそうです。
男性、女性とも消費意欲が増加しているのも今月の特徴です。
男性の消費意欲は9月:47.0点→10月:48.7点と1.7ポイントUP、女性でも9月:55.6点→10月57.1点で1.5ポイントUPとなりました。特に女性の消費意欲は7月に次いで今年2番目の高さです。また、男女とも前年同月比でも昨年を上回っています。特に女性は、10月としては2000年以降で最高値を記録し、消費意欲の回復傾向が伺えます。
記録的な猛暑を記録した今年の夏ですが、9月下旬になってようやく暑さも薄れ、男女とも秋物衣料などへの関心が高まったことが消費意欲上昇の原因と思われます。
- 2004年9月の消費意欲
51.3点 -
今月の消費意欲指数は、51.3点(先月52.9点から1.6ポイントDOWN)となりました。
例年、8月から9月にかけては消費意欲が低下する傾向にあり、今月の減少については季節要因の影響があるかと思われます。しかし、前年同月比では1.4ポイント上昇となっており、消費意欲は全体的には好調を安定維持していると考えられます。
男性の消費意欲が8月:50.8点→9月:47.0点と大きく減少しているのが今月の特徴です。
8月に今年初めて50点を超えましたが、また40点台に逆戻りで、今年に入って2番目に低い数値となりました。一方、女性の消費意欲は8月:55.0点→9月:55.6点と、例年、消費意欲が減少する9月であるにも関わらず上昇傾向にあります。また、女性は、前年同月比でも3.1ポイント上昇と好調を維持しています。
この男性層での消費意欲減少の背景を、同時に調査を行っている生活力点の結果から見ていくと、8月に大きく上昇した「家族との生活」(前月比9.8ポイントUP)、「余暇・レジャー」(前月比12.5ポイントUP)、という2つの力点が共に大きく減少していることが分かります。9月の「家族との生活」「余暇・レジャー」は前月比で12.8ポイントDOWN、24.3ポイントDOWNと大きく減少しました。特に30~40代男性の減少が目立ちます。猛暑とオリンピック観戦で体力を消耗し、家族サービスでお金を使い果たしたので、9月はちょっと一休みというお父さんの気持ちが窺われます。
- 2004年8月の消費意欲
52.9点 -
今月の消費意欲指数は、52.9点(先月54.5点から1.6ポイントDOWN)となりました。
例年、7月から8月にかけては消費意欲が低下する傾向にありますから、今月の1.6ポイントDOWNについては季節要因が大きいと言えるでしょう。
前年同月比では0.3ポイントUPで、消費意欲は好調な状態を安定維持していると思われます。ただし8月は数値に差が出にくいため、9月以降の動向に注意していく必要があるでしょう。
女性の消費意欲が7月:59.6点→8月:55.0点と大きく減少しているのに対して、男性については7月:49.5点→8月:50.8点と、季節要因にも関わらず上昇傾向にあるのが今月の大きな特徴となっています。
この男性層での好調な消費意欲の背景を、同時に調査を行っている生活力点の結果から見ていくと、特に「家族との生活」(前月比9.8ポイントUP)、「余暇・レジャー」(前月比12.5ポイントUP)、という2つの力点が著しく上昇していることが分かります。今年の猛暑は<家族とのレジャー>への意欲が高まっている一つの要因と思われますが、長期的にみると、<男性の家庭回帰>が今後の消費需要の鍵となりそうな兆しを感じさせるデータとも言えるでしょう。
- 2004年7月の消費意欲
54.5点 -
今月の消費意欲指数は、54.5点(先月52.8点から1.7ポイントUP)となりました。
前年同月比でも1.6ポイントUPで、先月に続き消費意欲は順調に伸び続けています。
この1~2ヶ月、景気回復に関するメディアの報道が増えていますが、消費者サイドの意識も回復軌道に乗りつつあるのではないかと思われます。
女性の消費意欲が、6月:55.7点→7月:59.6点と、前月に続き大きな伸びを示しているのに対して、男性は、6月:49.9点→7月:49.5点と、微減状態にあるのが気になるところです。同時に調査を行っている生活力点の6月~7月推移を見ると、買い物関係の力点で男女の差が大きく出ているのが分かります。女性は、「日常的な小さな買い物」(6月:26.9→7月:31.2 ---プラス4.3ポイント)、「中くらいな買い物」(6月:15.4→7月:19.4 ---プラス4ポイント)、「大きな値の張る買い物」(6月:5.5→7月:8.1---プラス2.6ポイント)。一方男性は、「日常的な小さな買い物」(6月:24.9→7月:26.8---プラス1.9ポイント)、「中くらいな買い物」(6月:15.3→7月:14.4 ---マイナス0.9ポイント)、「大きな値の張る買い物」(6月:7.9→7月:10.3---プラス2.4ポイント)。
日常的な買い物~中くらいな買い物の部分で、女性の意欲が大きく高まっており、この女性の買い物欲求が今月の消費意欲の上昇を支えていると言えるでしょう。
- 2004年6月の消費意欲
52.8点 -
今月の消費意欲指数は、52.8点(先月50.4点から2.4ポイントUP)となりました。
前年同月比でも1.6ポイントUPで、4ヶ月ぶりに前年比を上回る数字となりました。
3月以降低迷を続けていた消費意欲ですが、6月に入って急速に回復しています。
例年、6月は梅雨シーズンということで消費意欲は下がる傾向にありますが、今年に限っては先月から今月にかけて伸びには目を見張るものがあります。
消費意欲回復の理由としては、新聞・雑誌等のマスメディアの「景気回復報道」がここ1ヶ月で目立って増加していることの影響が大きいのではないかと思われます。
3月以降、例年にない低空飛行を続けていた女性の消費意欲が5月:53.4点→6月:55.7点と、やっと上向きになっており、今年に入って始めて55点のラインをクリアする結果となりました。一方、男性も今月は好調で、5月:47.5点→6月:49.9点、と50点のラインまでもう1歩のところまで来ています。従来、女性は新聞の景気回復報道やマクロ経済の動向の影響を受けにくく身近な実感で判断する傾向が強かったのですが、このところのマスコミ報道は女性にも大きな影響を与えているようです。
- 2004年5月の消費意欲
50.4点 -
今月の消費意欲指数は、50.4点(先月50.7点から0.3ポイントDOWN)となりました。
前年同月比でも1.4ポイントDOWNで、5月としてはワースト記録となっており、3~5月と3ヶ月連続で、ワースト記録を更新しています。相変わらずの低空飛行で、50点ライン上ぎりぎりのところを飛び続けています。
消費意欲不振の原因について、同時に調査を実施している生活力点から探ってみると、「日常的な小さな買い物」(前年比+1.2)、「中くらいな買い物」(+-0)、「大きな値の張る買い物」(-2.1)と、品購入に関しては大きな買い物への意欲がやや下がっている以外は、さほど意欲減退が見られないのに対して、「人付き合い」(前年比-3.7)、「趣味・遊び」(-3.4)、「家事・家のこと」(-3.8)と、交際やレジャーに対する意欲低下が目立っています。
男女別では先月と同様、女性の消費意欲の低さが際立っています。前月との比較では、男性の消費意欲指数が-0.2、女性は-0.4、前年との比較では、男性の消費意欲指数が-0.2、女性は-2.6、と、女性の前年に比べての落ち込みが目立ちます。
女性層の消費意欲不振の原因を探るために、生活力点の女性の数値を見てみると、特に、「人付き合い」が前年-4.9、「趣味・遊び」が前年比-4.8と、交際・レジャーへの意欲低下が特に女性層で顕著であることが分かります。女性にとっては大きな生きがいとなっている「人との交際」に対するマインドが下がっていることが、消費意欲に大きなインパクトを与えていることが窺えます。
このように、女性の根幹となる欲求を揺らいでいる背景には、年金問題等の生活不安が女性の身近に迫っていることが大きな要因としてあるのではないでしょうか。
- 2004年4月の消費意欲
50.7点 -
今月の消費意欲指数は、50.7点(先月50.1点から0.6ポイントUP)となりました。
先月からは上昇傾向にあるものの、依然、低空飛行状態が続いており、3月に続いて4月も過去ワースト記録となってしまいました。
同時に調査している生活力点について昨年4月と比較してみると、特に「余暇・レジャー」への力点がマイナス6.5ポイント(03年4月:57.4点→04年4月:50.9点)と、大きく減少しているのが目立ちます。イラク戦争の影響による国内テロへの不安感が、余暇・レジャー意識にネガティブな効果を与えていることがうかがえます。
男女別では、女性の消費意欲の低さが際立っています。男性については、3月(46.7)から4月(47.7)にかけて1.0ポイントUPしているのに比べ、女性は3月(53.6)→4月(53.8)と0.2ポイントUPにとどまっています。さらに前年比をみると、男性は1.9ポイントUP(03年4月:45.8点→04年4月:47.7点)となっていますが、一方、女性は2.2ポイントDOWN(03年4月:56.0点→04年4月:53.8点)と、男女が対称的な結果となっています。昨年のイラク戦争勃発時には大きな影響を受けなかった女性の消費意欲ですが、危険が身近に及ぶに到って消費意欲にも影響を及ぼし始めてきているのかもしれません。
- 2004年3月の消費意欲
50.1点 -
今月の消費意欲指数は、50.1点(先月50.8点から0.7ポイントDOWN)となりました。
例年2月が底で、3月に向けては春需要で上昇していく傾向にありますが、今年は3月の力強い伸びが見られません。
この背景として、「暖冬効果」が一つの大きな影響要因になっていることが考えられます。今年は2月の落ち込みも緩やかだったわけですが、「暖冬」の影響で、春への期待という季節変化よる消費意欲喚起が弱くなっているのかもしれません。
特に女性層において、上記の3月不調傾向が強くなっています。グラフの月毎推移パターンを見れば明らかですが、今年に限って、2月~3月にかけて特異な動きを示しています。
例年は2~3月にかけてはかなり鋭角的な上昇パターンにあるのが、今年は上昇どころか0.6ポイントダウンとなっており、前年比でも95.7%という落ち込みです。
上述した通り、この背景として女性の場合、春物衣料への消費意欲が上がらない等「暖冬効果」がより大きく出やすいということが考えられます。ただし、これだけ女性で特異な動きがみられるもう一つの理由として、「鳥インフルエンザ」などの発生による食不安の影響もあるのではないかと思われます。日常的なスーパーでの買物、外食に対する不安感が特に主婦層の消費意欲にネガティブ効果を与えていることも決して無視できないでしょう。
- 2004年2月の消費意欲
50.8点 -
今月の消費意欲指数は、50.8点(先月52.0点から1.2ポイントDOWN)となりました。
例年2月は消費意欲が大きく下がる傾向がありますが、今回は1月から2月にかけての落ち込みが少ないのが特徴となっています。前年同月比では106.2%と昨年2月を上回っています。さらに、2月の消費意欲指数が50点を超えたのは2001年以来3年ぶりということにも注目しておくべきでしょう。
2月好調の傾向は女性層で特に顕著に現れています。女性層の消費意欲指数グラフを見れば明らかですが、これまで毎年1月~2月にかけては例外無く消費意欲指数が大きくダウンしていたのに対して、今年に限っては0.5ポイントのマイナスという微減にとどまっています。同時に調査している「生活力点」からは、女性層の消費意欲が堅調であることの要因を読み取ることができます。1~2月にかけての生活力点の推移を見ると、「日常的な買い物」「中くらいな買い物」「大きな値の張る買い物」といったモノ消費に関する項目が低迷している一方で、「趣味・遊び」「余暇・レジャー」の2つが大きくポイントを伸ばしています。エンタテインメント領域、それもモノ消費型ではなく、時間消費型の指向が女性の消費意欲を支えているといえるでしょう。
- 2004年1月の消費意欲
52.0点 -
今月の消費意欲指数は、52.0(先月56.2から4.2ポイントDOWN)となりました。
昨年秋以降、年末に向けて上昇基調にあった消費意欲指数ですが、今月は4.2ポイントDOWNと落ち込みが目立ちます。例年のパターンとして、12月から翌1~2月にかけては消費意欲指数が下降していく傾向がありますが、今年は年頭の落ち込み幅がやや大きいようです。
昨年同月との比較では、-0.5ポイントと微減。1月の数字としては調査開始以来、最低の結果となっています。
昨年末に大きく盛り上がった消費意欲ですが、年を越してやや冷静さを取り戻してきたということでしょう。来月どこまで持ちこたえられるかが正念場です。
男女別では、男性が先月52.1→今月49.3(2.8ポイントDOWN)、女性が先月60.4→今月54.7(5.7ポイントDOWN)と、女性に比べ男性の落ち込みが小さくなっているのが特徴です。男性層での消費意欲が女性に比べ持ちこたえている背景には以下の理由があると思われます。
- ・男性層の消費意欲はマクロな経済動向に大きく影響を受けやすいため、企業の業績回復や株価の上昇傾向等の景気回復基調に敏感に反応している。
- ・相変わらず新三種の神器(薄型テレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラ)を中心としたリーディング商品が男性層を中心に消費意欲を喚起し続けている。
