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安心増幅コンテンツ

上席研究員
吉川昌孝

調査概要

個人ではいかんともしがたい世界規模、地球規模の不安が蔓延しています。メディアはさらにこの不安を煽り、我々の意識もそれに強い影響を受けています。しかし一方、生活者は「第三の安心」をはじめとした、新しい安心づくりにも積極的に取り組もうとしている。こうした生活者の新しい動きをなんとかサポートできないか、さらにはより大きなうねりへと広げていけないか。世の中の安心を増幅し、生活者の安心づくりを支援するコンテンツをデザインすること、それもネット環境を前提に、より多くの人の参加が可能で、そこで参加者同士が触れ合う中で、おのずと多くの人が気づきを得られるような、そんなデジタルコンテンツをデザインする。それがこの研究の目標の一つです。一般学生たちとの共同プロジェクトという形で、彼らに安心を増幅するデジタルコンテンツの企画とデザインをお願いするところから、この研究はスタートします。そして彼らの企画案プレゼンテーションとその結果をベースにした実際のコンテンツの製作、運営。さらにコンテンツの運営で得た生活者のデータから「これからの安心のつくり方」を発表するまで。こうした動きを3回の連載形式でレポートしていきます。

連載内容

  • 第1回 安心増幅コンテンツの考え方 〜プロジェクトのオリエンテーション〜
  • 第2回 安心増幅コンテンツの企画とデザイン
  • 第3回 安心増幅コンテンツの運営 〜見えてきた「これからの新しい安心のつくり方」〜
吉川昌孝

安心増幅コンテンツの考え方〜プロジェクトのオリエンテーション〜

大不安時代の今だからこそ、安心増幅コンテンツの必要性

不安感を扇動するメディア、不安から一時的に逃避できるコンテンツは散見されても、安心そのものを正面から増幅するようなコンテンツはなかなか見当たりません。これまでにない不安が渦巻く時代、生活者も自ら安心づくりに乗り出した今だからこそ、その生活者に勇気と知恵を与え、さらにその動きを支援するようなコンテンツが必要なのではないでしょうか。この研究は、そんな問題意識から始まっています。

これからの時代を切り開くべき世代との共同プロジェクト

では、実際に安心を増幅するコンテンツをどう設計するのか。そこで着眼したのが、一般的に諦念が強いと思われている若年層。未来のリーダー役である彼らだからこそ、これからの時代を左右するこのテーマを考えるのにふさわしいと考えました。具体的には、企画だけでなく、実際のコンテンツのデザインまで落とし込むことのできるデザイン系の学生が最適だと考え、京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科デジタルクリエーションコースの3回生の方々にお願いすることになりました。

プロジェクトのオリエンテーション

彼らにお願いしたオリエンテーションが以下の内容です。実施日は11月19日水曜日の午後でした。

今回のプロジェクト 世の中の安心を増幅させ、より多くの人へ安心を提供する「デジタルコンテンツ」を作成すること。
※デジタルコンテンツ⇒メディア、サイト、アプリ、ゲームなどデジタルなもの、ネット上で展開できるものであればどんなものでも可。
プロジェクトの背景 ? 個人ではいかんともしがたい社会規模、世界規模、地球規模の不安の蔓延
? 不安を煽る様々なメディア、コンテンツの存在
? 生活者に生まれつつある、不安に対する主体的・能動的な動き
プロジェクトの目標 安心を増幅・提供する「デジタルコンテンツ」の運営を通じ、安心についての生活者の声や動きを集める。これらのデータやケースを分析し、「これからの新しい安心のつくり方」を発表・提案していく、そして、生活者の「安心づくり」の動きをサポートし、世の中の安心の増幅をさらに強める。
デジタルコンテンツの要件 ・ より多くの人が参加できること
・ より多くの人が気づきを得られること
・ ひとりひとりの安心づくりを促進すること
 〜 Googleの10の100乗プロジェクトを参考に
今後のスケジュール

プロジェクトのオリエンテーションを行ったのが11月19日水曜日。その2週間後の12月6日土曜日に各学生さんからコンテンツの企画案が提出され、そこでの企画趣旨にのっとった形で、12月20日土曜日に、デザインのプレゼンテーションをしてもらう予定でいます。そのプレゼンテーションの結果を下に、最終的に実施するコンテンツを、年内から年初にかけて決定する予定です。それでは、プレゼンテーションの様子から、最終決定案までをご報告する、第2回のレポートをお楽しみにお待ちください。

連載内容

第1回 安心増幅コンテンツの考え方
第2回 安心増幅コンテンツの企画とデザイン
第3回 安心増幅コンテンツのスタート

博報堂生活総合研究所 c2007 Hakuhodo Institute of Life and Living, HAKUHODO Inc.